【陸前高田市】自動運転車で回る奇跡の一本松見学と東日本大震災津波伝承館で防災・震災学習

今回、東北太平洋沿岸の三陸沿岸道路をドライブし、岩手県陸前高田市に行ってきました。

岩手県陸前高田市は、東日本大震災で甚大な被害を受けた都市であり、その中で津波に耐えて奇跡的に残った「奇跡の一本松」が有名です。

陸前高田市では、その「奇跡の一本松」を復興のシンボルとして保存し、後世に受け継ぐためにプロジェクトを行っています。

このブログでは、道の駅高田松原及び、東日本大震災津波伝承館の紹介と、

「奇跡の一本松」を見学するにあたり、実証運転中の自動運転車に乗る事が出来たりと珍しい体験ができましたので

そのことも併せてシェア出来たらと思います。

是非最後までご覧いただけると幸いです。

前回までのおさらい

本題に入る前に前回までのおさらいです。

今回は一連の旅の中で様々な場所を見学してきました。

この旅は、主に震災復興道路に位置づけられる三陸沿岸道路が全線開通されたことをきっかけに、私は東北の太平洋沿岸を巡り震災復興を学んだり、その土地を観光したいと思い、宮城県仙台市から青森県八戸市まで車を走らせました。

まずは三陸沿岸道路にフォーカスすると、三陸沿岸道路は都市間道路ですが、ほとんどが無料区間でお得に太平洋沿岸の観光をしたり東北を移動することができます。

三陸沿岸道路のメリットデメリットなどを中心に以下にまとめていますので、ドライブや移動などを検討されている方はご参考にしてください。

【東日本大震災】復興道路!三陸沿岸道路のメリット、デメリット紹介

その三陸沿岸道路を巡る中でそれぞれの都市での震災の爪痕や、復興状況を学ぶ事が出来ました。

具体的に訪れた場所として、まず宮城県石巻市にある「石ノ森萬画館」があります。ここは、あの仮面ライダーの原作者である石ノ森章太郎のマンガミュージアムです。

仮面ライダーやらロボコンやらが混在する楽しげな空間で、子供連れの方からソロ活の方まで幅広い層の方がいらっしゃいました。

石ノ森ワールドを体験したり、その中でショートムービーによる震災学習もでき観光地としてもおススメです。ご興味のある方は以下の記事をご覧ください。

【仮面ライダーの生みの親!】石ノ森萬画館とキレンジャーカレー

また、宮城県の気仙沼市にも行きました。気仙沼市はサメが水揚げ量日本一の都市で、フカヒレで有名です。ここで、水産業の氷屋さんが行っている観光事業である「氷の水族館」を見学し、-20度の身も凍る世界で氷とプロジェクションマッピングによる光のアートが組み合う幻想的な世界を体験する事が出来ました。

また、同じ施設内に「サメミュージアム」があり、そこで震災の影響から海とともに生きる気仙沼市の様子を学ぶことができました。

東北地方の観光をお考えの方は、気仙沼市で、フカヒレ料理とともに氷の世界で、体験してみてはいかがでしょうか。

震災復興道路を巡る!海と氷を感じる気仙沼市おススメ観光スポット

道の駅高田松原でランチ

奇跡の一本松を見たいと思い、まずは道の駅高田松原へ来ました。

今回、三陸沿岸道路を車で走ってきたため、この道の駅で車を停めて奇跡の一本松を見に行く事が出来ます。

道の駅高田松原

まずは、昼食です。道の駅でご当地の食材を使用した料理を食べることが好きなので、楽しみにしていました。

早速食堂へ向かいますと、

中には、二つの食堂があります。

「まつばら食堂」「たかたのごはん」です。ふたつ併せて、たかたまつばらですね。

まつばら食堂
たかたのごはん

私は、ラーメンの気分でしたので券売機で食券を買い、「まつばら食堂」の磯ラーメンを食べました。

あっさり系で海の風味が漂い、ホタテやカキなども入っていて体にも優しそうな味でした。

実は、前日仙台でお酒を飲んでいましたのでこの日はなるべく体に負荷がないようなメニューを選びましたが、

名物メニュー?の一本松天丼というものがあるらしく面白そうなので今度また行ったら頼んでみたいと思います。

道の駅高田松原ではお土産などももちろん買うことができますので、最後にもまた立ち寄るといいと思います。

東日本大震災津波伝承館いわてTSUNAMIメモリアルを見学

道の駅高田松原で、昼食を取った後に道の駅に併設されている「東日本大震災津波伝承館いわてTSUNAMIメモリアル」を見学しました。

この館は、東日本大震災後より受けた教訓を元に自然災害から命を守るために、津波の事実と教訓を共有し自然災害を乗り越えていくことを目的に令和1年の9月に開館されたそうです。

ここでは、概要のみ取り扱いますので、是非実際に見学をして頂けたらと思います。

概要として、常設展示室の構成を以下にてご紹介します。

なお、各ゾーンの説明は、東日本大震災津波伝承館いわてTSUNAMIメモリアル ホームページ を参考にしております。また、ここでは写真撮影が可能な箇所でのみ撮影を行っております。

ゾーン1:歴史をひもとく

ここでは津波災害の歴史や古来からの技術について学ぶことができます。

ゾーン2:事実を知る

被災した実際の消防車両などを見て震災被害の事実を知ることができます。

ゾーン3:教訓を学ぶ

東日本大震災の津波に対して人々がとった行動から教訓を学ぶ事が出来ます。

ゾーン4:復興をともに進める

支援を受けつつ復興していう被災地の様子を見ることができます。

この他にもシアタールームで映像を見たりすることもできます。

時間が経っても震災があったこと風化させずに後世や世界に引き継ぐ意志を感じ取れました。

営業時間9:00~17:00
(最終受付16:30)

奇跡の一本松を見学

伝承館を出ると、高田松原津波復興祈念公園へ抜けることができます。

海に近いので潮風が心地良かったです。

ここから奇跡の一本松まで、徒歩5分くらいでしょうか。遠目に見える場所ですのでどのくらい近づいているかは分かりやすいです。

現在、立っている一本松はモニュメント(レプリカ)です。

実物は、海水の影響で枯死してしまったそうです。しかし、復興のシンボルとして現在もこの場にモニュメントとして存在しています。

一本松すぐ後ろの破損したユースホステルとのコントラストが人々の記憶に深く残る理由の一つかもしれません。

奇跡の一本松の足元には、アンパンマンの作者のやなせたかし氏が描いた「ヒョロ松君」のモザイクタイルが人目を引いていました。

なぜ、「ヒョロ松君」なのでしょうか。

その前に、立て看板を読んでみると、やなせ氏はご自身がマスコミ業界で周りにかなわないと感じながらも諦めずに仕事を続けた結果、気が付くと周りの仲間の姿が見当たらず、やなせ氏のみが業界で生き残った。

そのことで、この松を共同体のように感じているとメッセージに残しています。

また、この松を見てけっしていい形の松ではない。ヒョロヒョロと背が高く、真っ直ぐに伸びた松に「ヒョロ松君」と名前をつけたとのこと。

名前をつけてしまう辺りにも、やなせ氏の一本松に対する親近感や愛着を感じる事ができます。

自動運転車に試乗

奇跡の一本松を見学している最中に、バス停を発見しました。

看板には自動運転車両実証実験中とあります。

(2023年3月5日までの実証実験のようでしたが、今回が2回目ということで、今後本格的に導入を目指していくものと思いますので乗車の機会は今後さらに増えていくのではないかと思います。)

気になっていると近くをゆっくりと自動運転車が走ってきました。

誰でも無料で乗車できると書いていましたので、興味本位で乗車してみました。

一部駐車場に入る辺りは同乗している運転士さんが運転していましたが、ほとんどが自動運転で速度は、20キロ程でゆったりと進んでいきました。

乗り心地は快適でしたし、道路のタイヤ痕を見る限り同じ所をタイヤが通っていて精度も良いのだなと感心しました。

自動運転には、レベル分けがされており、国土交通省によると以下のようになります。

レベル1自動で停車、前の車に付いていく、車線をはみださない
レベル2車線を維持しながら前の車に付いていく
高速道路で、遅い車を自動で追い越したり、分合流を自動で行う
レベル3システムが全ての運転を行うが、場合によりドライバーの介入が必要
レベル4特定条件下でシステムが全ての運転を実施
過疎地域など限定地域において無人自動運転をサービスとして提供できる
レベル5常にシステムが全ての運転タスクを行う
高速道路での自動運転が可能

この自動運転車は、ドライバーの介入が必要ながらも自動で前後左右の制御がされているレベル2に該当します。

また、気仙沼市では、東日本大震災の被災後、専用道をバスが走るBRT(バス高速輸送システム)が導入され、一部区間を大型の自動運転バスが走っていたりと、被災地周辺では、自動運転や交通インフラの技術導入に一早く取り組んでおり、そのことも今後さらに注目していくべき要素であると思いました。

今回の旅は震災のことを学んだり、被災地の今を見ることができた実りの良い旅でした。

この他にも三陸沿岸道路沿線で見るべきポイントはたくさんありますので、今後も取り上げてご紹介していきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。

アクセス

【公共交通機関】

東北新幹線一関駅から

JR一関駅⇒JR気仙沼駅へ(JR大船渡線で1時間20分ほど)

JR気仙沼駅⇒奇跡の一本松へ(JR大船渡線BRTで約30分ほど)

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