『スキップとローファー』は、月刊アフタヌーンで連載中の漫画が原作(現在8巻)。2023年の春アニメで放送中です。
作者は、『アメコヒメ』『カナリアたちの船』が代表作の高松 美咲さん。
内容は主人公の、石川県の田舎育ちのみつみが、東京の高偏差値の高校へ主席合格を果たし、東京でのスクールライフを取り上げた作品です。
田舎育ちの素朴で独特な、みつみが都会での高校生活を送っていく中で個性豊かなクラスメートと気持ちが通じたり、すれ違ったりといった心の距離感が描かれており、みつみの心の成長の物語です。
高校生のころの自分を思い出し共感できる
『スキップとローファー』は高校生活が舞台で、出てくるキャラクターは個性豊かです。
ただ、個性豊かといってもリアルで実在しそうなキャラクターの人ばかりなので、その人の悩みに共感してしまいます。
例えば、クラスの中では地味な雰囲気な人がいたり、クラス一の美人、イケメンがいたり、努力しておしゃれな人がいたりします。
この作品もそこは同じで、個性は人それぞれです。
悩みもまた人それぞれで自分自身のコンプレックスであったり、人間関係であったりで悩んでいる人がほとんどです。
そんな高校生あるあるがこの作品には詰まっています。
成人して忘れたものをこの作品を見ると思い出し、そんなことがあったなと懐かしいような気持になります。
大人になったからこそ見るべき作品です。
主人公みつみが天然で面白い!
主人公のみつみは、田舎生まれ田舎育ちですが官僚になり地元に貢献したいという大きな夢を持ち、猛勉強して高偏差値の東京の進学校に合格しました。
しかも、主席合格ということで非常に頭が良いということが分かります。
しかしみつみは頭の良さを感じられないほどの天然ちゃんで、入学式に遅刻しそうになったり、自己紹介を徹夜で考えてクマができたり、ウケを狙って大すべりしたり、そこが見る人や登場人物を楽しませてくれます。
見た目もあか抜けない女子という感じで決して美人やおしゃれという枠には入らなそうですが、話しかけやすそうな雰囲気が魅力的です。
学年一のイケメンしま君からも好感を得ており、恋の行方も気になります。
また、純粋で素朴なみつみは、クラスメートの中で鏡の役割を果たしています。
みつみを見て自分自身のことを見つめなおすという描写が多く描かれていて、作品を見る私たちもまた、みつみを通して自分自身の記憶や思い出にアクセスしているのだと思います。
みつみの地元のモデルは石川県珠洲(すず)市です。
人口12,000人ほど。
『スキップとローファー』の聖地として、2023年8月31日まで各観光スポットで、ARカメラで作品内の登場人物と一緒に記念撮影ができるそうです。
聖地巡礼と観光におススメです。